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2003年12月15日更新
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参照カテゴリ> #06.CLEAN AGE 195号 

*「台所用洗剤=中性洗剤」
とは限らなくなった

「台所用洗剤=中性洗剤」
とは限らなくなった

近頃台所用洗剤事情
だいどころようせんざいがかわっているのにおきづきでした?


◆「中性」とはpH値6〜8
台所用洗剤には、これまで総称として「中性洗剤」という呼び名がありました。弱アルカリ性が中心だった洗濯用洗剤や住宅用洗剤と区別する意味で、この中性洗剤という名前は定着していたものです。
もともと液性は、pH値を尺度として、3未満を酸性、11超をアルカリ性とされています。そしてさらに、3〜6未満を弱酸性といい、8超〜11を弱アルカリ性というのに対して、その中間帯6〜8を「中性」と、家庭用品品質表示法で規定されていたわけです。

◆野菜や果物も洗える
昭和30年代の初め頃から登場した台所用洗剤は、食生活の洋風化が進んで油汚れが増えるなど、水洗いだけではきれいに洗えなくなった食器を洗う洗剤として普及しました。また、野菜や果物も洗えるというのが、大きな訴求ポイントでもありました。当時は、野菜や果物についた回虫の卵や農薬なども、台所用洗剤で洗えばきれいになり安心できるという、食生活の衛生上からの役割も大きかったのです。
食器を洗うこと、食物を洗うことを目的とした台所用洗剤は、食器や食物に付着して口に入ることも想定されます。そのため、台所用洗剤は食品衛生法上の規制を受けなければなりません。つまり、酵素や漂白剤は含んではならず、香料も食品衛生法施行規則に定めるもの以外は使えません。逆にいうと、この条件を満たすもの以外は、いかなる洗剤であろうと野菜や果物を洗うのに使用することはできなかったのです。
pHにかかわらず、台所用洗剤には安全性上の問題がないことも確認されています。万が一、すすぎ忘れた食器を使う、食器に洗剤が残る、といったことがあったとしても、身体への影響はありませんので、安心してご使用ください。

◆台所用洗剤=中性洗剤だった理由
野菜や果物が洗える台所用洗剤の液性(pH)は、食品衛生法によって中性6.0〜8.0と規定されています。そのため、台所用洗剤は長らく中性が主流だったのです。
実際、ブドウの房など、水洗いでは落ちない汚れも、中性の台所用洗剤ではきれいになるなど、野菜果物洗いの効果はみごとなものがあります。

◆台所用洗剤に異変?
ところが、近年では、これまでの「台所用洗剤=中性洗剤」という等式が成り立たなくなりつつあるという異変が起きています。中性という液性だけではなく、「弱酸性」、「弱アルカリ性」の台所用洗剤が登場し始めたからです。
洗濯機に入れて回しておけば洗える洗濯と違って、直接人の手に触れることが多い台所用洗剤では、手肌への充分な配慮が必要ですが、実際には弱酸性〜弱アルカリ性の中性から少し外れた程度の範囲であれば手肌への刺激性に問題はなく、手肌への刺激の原因はpHよりもむしろ界面活性剤の組成が問題となることがほとんどです。
「中性」の範囲からちょっとアルカリ側によった、pH8.5の弱アルカリ性の台所用洗剤を出しているP社では、もっとも洗浄成分がうまく働くことを目標にした開発研究の結果うまれた新商品を出しました。弱アルカリといっても、手肌への刺激が少ない成分になっているので、手荒れなどの影響も少ないといいます。
一方、L社では、やはり中性の枠からはみ出た、弱酸性の台所用洗剤を出しました。皮膚はもともと弱酸性で、それと液性が同じ弱酸性の台所用洗剤は、もっとも手肌に影響がない、という点を重視したものです。
油などしつこい汚れに対して、洗浄力にまだ不満をもっている消費者が多いことに着目したP社は弱アルカリ性へ、高洗浄成分、中和消臭効果とあわせ、においにも敏感な消費者にアピールしようとするL社は弱酸性へと、「脱中性」の動きは、それぞれ異なるコンセプトで、新たな台所用洗剤の可能性を開こうとしています。

◆台所用洗剤が中性でなくなると
「弱酸性」「弱アルカリ性」の台所用洗剤は、いずれも中性洗剤ではないので、食品衛生法上は、食器は洗えても、食品である野菜果物を洗うことができません。
野菜果物も洗えるという従来の中性の商品特性を捨ててしまった商品もあえて加えたのは、一般家庭ではそのニーズが廃れたことがあります。昔のように野菜果物の回虫の卵を心配する必要もなく、台所用洗剤で野菜果物を洗えるということをわかっている人、必要と思う人が減ったのも、時代の変化というものでしょう。なお、業務用では食品の洗浄に中性洗剤は広く使われています。

◆台所用洗剤を食器洗い乾燥機用に流用しないで
どんな新商品でも、普及率10%を超えるまでが、定着するか否かの試練の分かれ目といわれます。贅沢品と思われていた家庭用の食器洗い乾燥機の普及率が、ついに10%を超えました。食器洗い乾燥機用には台所用洗剤とは別に、特化された専用洗剤があります。同じ目的だからといって、食器洗い乾燥機用に台所用洗剤は流用できません。
「ちょっと間に合わせに」と流用したりすると、泡が溢れてしまい故障の原因になりますし、洗浄水を噴射して汚れを落とす食器洗い乾燥機では泡がクッションになって邪魔をしてしまい、充分な洗浄力を発揮することができません。もちろん、食器洗い乾燥機用洗剤では野菜や果物は洗えません。

◆台所用洗剤と食器洗い乾燥機用洗剤の違い
食器洗い乾燥機用洗剤は、泡が立たないようにつくられています。同時に、手で洗うことを考えていないため、汚れ落ち優先でアルカリ性が強くなっています。
台所用洗剤では、界面活性剤の力で油などの汚れを乳化し分散して落とします。これに対し食器洗い乾燥機用洗剤では、高温下で酵素やアルカリ剤で汚れを分解するという、汚れの落とし方の違いもありました。

◆台所用洗剤と「スポンジ除菌」
近年標榜されている「スポンジ除菌」効果も、ばい菌だらけに敏感な時代にあわせた新しい動きのひとつでした。とかく菌の溜まり場になりやすい流しのスポンジを、使い終わったらもみ洗いして、スポンジに洗剤をかけてひともみして置いておくと、菌の増殖防止になります。使うときにはすでに洗剤がついているので、そのまま洗うことができるというように、台所用洗剤の使い方のイメージもずいぶん変わってきました。

◆時代の変化にあわせて商品も変わる
長い目で見ると常に変化し、消費者の要求に応えて多様化しているのが商品です。このように「台所用洗剤=中性洗剤」ではなくなったその背景には、当初のウリでもあった野菜果物洗いのニーズが少なくなってしまったこともあって、新たな時代の変化にあわせて思い切って商品も変えていこうという自然の流れがあるといえます。


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